ローンチプロジェクトとして、A.D.A.M (アダム)という名でのワークグループを結成。AIデザインをテーマに、大型3Dプリンターを使用して、従来の設計にとらわれない自動操船ヨットのデザインに挑みます。
A.D.A.Mは、AI(人工知能)を使用したデザインをテーマしたワークグループです。5名〜10名程度のプロダクトデザイナーおよびエンジニアなどのメンバーで、現在のAIデザインの最先端であるジェネレーティブデザインを使用し、自動操船ヨットのデザインにチャレンジします。ジェネレーティブデザインとは、与えられた条件下での構造的な最適解を得るデザイン手法です。
ワークグループでは、このジェネレーティブデザインを実践的なプロジェクトで活用し学びながら、実際に自動操船ヨットをデザイン、将来のAIデザインのメソッドについて、参加者とともに考えます。
A.D.A.Mで実践するプロジェクトは、everblue technologiesが開発する自動操船技術を漁業に応用して魚群探索、捕獲補助を実現する無人ディンギー「Fisherdrone(仮)」のデザイン、設計、製造です。
この無人ヨットは漁業を支援、アップデートし、将来的には再生可能エネルギーを水素などに変換、エネルギーキャリアを運搬することでサステナブル社会の実現を目的としています。その実証第一弾として、漁業における自動操船ヨットを活用した魚群探索、捕獲補助などを計画しています。
ヨット自体も、従来のヨットの概念にとらわれず、複雑な形状を短期間で製造可能な3Dプリンタの利用を前提とし、部位により素材変更(マルチマテリアル)に対応した製造手法の確立、また、ワーキンググループのテーマである、ジェネレーティブデザインの技術を使用することで、高強度かつ軽量な構造の実現を目指します。
本ワークグループにはAutodeskの協力と、アメリカズカップのヨットデザインを手がけたACTなどの協力を得ています。
昨今、ジェネレーティブデザインなど、デザインする要素や課題を設定し、最終的な形状デザインはコンピュータによって行う手法が導入され始めており、デザイナーの手を経ないデザイン手法の研究が進められています。
ジェネレーティブデザインやAIを使用したデザイン手法は、現在は、主に形状の最適化を目的とし、トポロジー最適化など効率化やコスト削減など製造に対する方向性が強い技術ですが、将来的には、形状や大きさなどの「意匠デザイン」にも活用されていくことが想定されます。
今後、プロダクトデザイナーの役割は、手を動かしデザインをする立場から、AIに対してデザインをディレクションする立場へと変化していくと考えられます。そのディレクションは、どのような条件設定をすべきか、どの学習データを提供するのかなど、AIを用いたデザインならではのメソッドが必要とされていくと想像できます。
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FabCafe Creative Acceleration Workgroupは特定のテーマに対して共創を行うワークグループ型のコミュニティです。従来のような新たな出会いやネットワークを広げるためのコミュニティ活動だけではなく、具体的なプロジェクトに対して少人数で実践的に取り組み、学びを共有しながら実際にアウトプットすることを目的としています。
プロフェッショナルなデザイナー、エンジニアなど異なるバックグラウンドのメンバーが参加したオープンイノベーションモデルでのデザインワークを行うことにより、単独のデザイナーでは生まれない発想や、ノウハウの共有が行われ、より高いレベルのアイデアと機構、デザインの融合が実現可能です。
■ワークグループの運営イメージ
5名〜10名程度のプロダクトデザイナーおよびエンジニアなどで構成したワークグループで活動します。(同じテーマでFabCafe海外の支店でもワークグループをスタートする予定あり)
月2回程度のワークグループミーティング(オフライン・オンライン併用)を行いながら、アイデアやプロセスを共有し、各自、もしくはチームでデザインを行います。
ワークグループは、先生、生徒の関係性でなく、参加者全員が知識を持ち寄り、ワークグループ内で共有し、知識と技術を高め合うことを目的とします。参加者は基本的に個人での参加とし、ワークグループの活動の中で知財や発明が発生した場合は、発案者に権利がありますが、複数名での発案については協議のうえ共有するなど個別で対応を検討します。
ワークグループの活動内容は、基本的に公開します。ただし具体的な手法などについてまだ公にすべきでないと参加者で判断したものは非公開とします。また手がけるプロジェクトの内容によっては、活動全体を非公開として進める可能性もあります。
オリジナルの記事はこちら:https://fabcafe.com/tokyo/blog/a-d-a-m-ai
■A.D.A.Mプロジェクトオーナー
everblue technologies
http://everblue.tech/
■協力会社
Autodesk ジェネレーティブデザイン技術サポート
https://www.autodesk.co.jp/
ACT ヨットデザイン
https://www.actechnology.co.jp/
formlabs 3Dプリントサポート
https://formlabs.com/ja/
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